2019年度夏定着合宿

2019年度夏定着合宿 山行記録

   作成者:武村・平澤

日程:2019年8月1日~同年8月7日

(前夜泊1日+移動日1日+行動日2日+休憩日1日+行動日1日+移動日1日)

場所:剣岳

メンバー:4年 阿部隼(CL)

     2年 石山達士(SL)

     4年 保坂祐也(記録)

     2年 天内雄靖(食事)

       1年 武村駿之介(記録、医療)

                 1年 平澤玲奈(食事)

                  OB 武石浩明(指導)

                  OB 神保修麻(指導)

                  OB 鈴木拓馬(指導)

                  OG 小島芽子(指導)

移動日

2019年8月2日(金) 天候:晴れ

室堂(8:30)⇒雷鳥沢(9:30)⇒剣御前小屋(12:00)⇒剣沢(13:05)

室堂まではアルペンルートで移動。この日は剣沢までの移動。剣御前小屋までの急登序盤で平澤の荷物を分配しながら到着。

行動1日目

2019年8月3日(土) 天候:晴れ

出発(5:20)⇒長次郎出合(6:45)⇒熊野岩手前(8:55)⇒訓練開始(9:15)⇒訓練終了(13:35)⇒別行動開始(14:00)⇒フェース隊はそのままテントへ⇒長次郎出合(14:34)⇒BC(16:50)

前夜の大雨の影響から雪訓とフェース・源次郎の日程を逆にする予定だったが通常通り雪訓を3日に行うこととなった。テント場からヘルメット、ハーネスは装着済。剣沢についてからアイゼン・グローブ・ピッケルを装備した。今後のために平蔵谷や源次郎の取り付きなどを確認しながら長次郎出会いに向かった。長次郎の登りは平澤が遅かったため先に他の現役と鈴木コーチは雪訓の準備と熊の岩へテントを張りに行った。

雪上訓練内容:歩行訓練(駆け上がり、駆け下り、キックステップ)、アイゼン歩行、滑落停止、FIX通過、懸垂下降、支点構築、グリセード

訓練内容自体は谷川と同じでいい復習となった。各々苦手とするところもあって特に駆け下りは武石監督の見事な下りに皆圧巻であった。今後も雪上訓練で更なる技術向上をめざす必要があるだろう。また、監督方のアドバイスにより掛け声は「お願いします / した」に統一された。

行動日2日目

2019年8月4日(日) 天候:晴れのち曇り

登攀開始(4:55)⇒Cフェースの頭(7:00)⇒魚津高ルート登攀開始(9:35)⇒登攀終了(12:05)⇒テント撤収終了(13:45)⇒BC(17:00)

フェース隊:予定通り阿部・石山、鈴木コーチ・武村でパーティーを組み、前者は剣稜会ルート、後者はRCCルートを登攀。両パーティーとも問題なく登攀完了。両ルートともアルパインⅢ級ルートの登攀であった。懸垂下降終了後、鈴木コーチとは別れ残された3人の現役で予定通り魚津高ルートの登攀を行った。アルパインⅢ+級の登攀であった。特にこのルートも記憶に残るような場所はなく終了。ただ、アルパインクライミングのため墜落できない張り詰めた空気感でのクライミングであった。注意点としては劔の岩は脆かったので落石や浮き石に注意。

出発(4:17)⇒源次郎取り付き(5:27)⇒一峰(11:30)⇒二峰懸垂ポイント(12:50)⇒劔岳(13:58)⇒平蔵谷下降開始(15:00)⇒BC(19:00)

源次郎隊:ハーネス・ギア類を初めから装着し出発。剣沢に着いてからアイゼン・グローブ・ヘルメット・ピッケルを装着する。雪渓を下って源次郎の取り付きまで向かう。源次郎に取り付いてからすぐに登りにくい岩場に遭遇。天内先輩がスリングをかけて登り、上で木に支点を取って皆をビレイして引き上げる作戦で突破した。ここから天内・平澤・神保、保坂・小島・武石の2パーティに分かれて順にどちらかが先行してロープを準備しスムーズに進めるようにした。しかし途中、日大隊の先行する岩場で1時間待ちをくらう。その後は遅い平澤のペースに合わせゆっくりゆっくり進んだ。懸垂下降の地点では神保さん、平澤は先に降りて進んだ。後から小島さんが追いつき、続いてロープを回収してくれた天内先輩・保坂さん・武石さんが追いついた。この日は暑く、天内先輩は既に行動水を飲み切ってしまい途中で汲めるところまで我慢するしかなかった。武石監督が汲んだ冷たい水を皆に回してくれて皆一気に回復した。そして剣岳登頂。この時少しずつ雲が出てきていた。記念撮影と休憩をとり、すぐに帰路につく。平蔵谷の初めは少し急だったため平澤だけ保坂さんのスタンディングアックスビレイで下る。その他は各自後ろ向きになってアイゼンとピッケルでクライムダウン。天内先輩はこの雪渓あたりから高度障害のような症状を訴えた。監督の指示で水を多くとる。途中で水が切れた影響もあったのか。下っていくうちに元気になったのでよかった。のちグリセードで下って行ったが、天内先輩がグリセード中に石で手を切った。そこからグリセードをやめ歩きで下ることにした。剣沢、最後の岩場もゆっくり上り予定より大幅に遅れやっとテント場に到着した。

行動日3日目

2019年8月6日(火) 天候:晴れのち雨

出発(3:15)⇒長次郎出合(4:25)⇒八峰の頭(12:00)⇒源次郎谷下降⇒BC(16:25)

 休養日を挟んだため、疲労回復して臨めたこの日。現役だけでの登攀となった。長次郎からは石山・天内・武村先輩が先に登りロープの準備をし、平澤に合わせて阿部さん保坂さんが登ってくれた。岩場は法政や東大などのパーティがいてロープを使う場面も多く、休憩は特別とらなくとも水を飲んだりすることができた。

途中、浮石を動かそうとして武村先輩が指に石を落としてしまった。来た道を戻るのも難しいし、エスケープもなく、先に進むことになる。小指に石を落としたため、薬指と一緒に固定する応急処置をして、何とか3本指で登ってもらうことになった。武村先輩はクライミングが上手なため特に止まることむなくその後もスイスイと登って行った。最後の懸垂下降は上から見て右ルートに進まないと降りられない。来年のために覚えておこう。雪渓についてからはアイゼン・グローブ・ピッケルを装着して下るが雪渓が細く、シュルンドが大きく、結構危険だったため後ろ向きで降りた。

雪は柔らかく、アイゼンも刺さりにくい状態であった。切れていなくてよかった。途中から雲が出てきた雷が鳴りだした。剣沢についてから雨具を着て歩き出すと雨が降ってきた。雨の中雪渓を登るが岩場まで着いた頃にはやんでいた。そしてテント場へ。

Rikkyo Alpine Club

立教大学山岳部

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